住宅ローン

住宅ローン・何を選べば良いのか?

マンションを買うにしても戸建てを買うにしても、殆どの方が一生に一度か二度の大きな買い物になると思います。また殆どの皆さまが住宅ローンを組んで購入されるのではないでしょうか?マイホーム購入のそもそもの話になりますが、基本的な住宅ローンの知識がない。何を基準に金融機関を選べば良いか分からない。住宅ローンの融資が下りるまでのプロセスが分からないという方も多いと思います。不動産会社の営業マンさんの言われるままになってしまうケースも少なくありません。長年にわたり支払って行くローンですから、しっかりと見極めて選ぶことが大切です。まず大切なのは返済比率です。年間のローン額÷年収=返済比率になります。例えば年収500万円の方が年間150万円のローンを支払うと返済比率は30%となります。だいたいですがどこの銀行さんでも返済比率の上限を30%~40%に設定されているところが多いようです。

ボーナス併用払いはお得か?

月々の支払額が抑えられるから等の理由でボーナス併用払いを検討される方も多いと思います。ボーナス併用払いには最終的な返済総額が増えるというデメリットもありますので、注意が必要です。住宅ローンの利子は元金に対して月割りで発生します。年に2回のボーナス併用払いは利子を先延ばしにすることになりますので返済総額が増えてしまいます。またボーナスはお勤めの会社の業績に左右され、必ずしも決まった額が支給されるものではありません。コロナ禍でボーナスが出なくなったり、減額されて住宅ローンの返済が苦しくなってしまったケースも多くみられました。また金利が低い変動金利型ローンを選択されるのも将来的に金利上昇によっては支払いが苦しくなる場合もありますので、ご留意ください。またボーナスを利用した繰り上げ返済も手元の預貯金が減って急な出費に対応し難くなる等も起こり得ますのでお子様の教育資金なども考えた計画性が大切になります。

将来を見越したプランで幸せなマイホーム生活を!

また最近増えているプランでご夫婦の収入を合算して計画する「ペアローン」というものがあります。ご夫婦お互いが連帯保証人になることで、マイホームの予算額をより多く計画出来るなどのメリットもありますが、税制面でのローン控除は借入額の大きなお一人様だけになります。また長い人生において何が起きるかは分かりません。万が一どちらか亡くなった時の団体信用生命保険も債務免除は亡くなられた方のみになりますし、離婚された場合は財産分与ローン残額の支払いが面倒なことになります。またローンを組んだ際に殆どの銀行さんが給与口座振替を勧めてこられると思います。銀行さんにとっては口座に残高があれば取りはぐれがない手数料が入る。今後の他の金融商品をお勧め出来るなどのメリットがありますが、ローンを組む側からはそんなに大きなメリットは少ない気がします。最近は店舗を持たないネット銀行さんも住宅ローンにも注力されていますので比較検討の材料になるかと思います。将来を見つめた無理のない返済プランで幸せなマイホーム生活を送られることを心より願っています。

マンション管理士 辻賢一事務所