
民泊事業の需要の増加。
コロナ禍以前は、インバウンド需要の高まりによって海外からの観光客が増加していました。九州の主要都市である福岡市に於いても、国内外からの観光客の増加やアーティストのコンサート等の開催、国家試験の開催等の日程が重なるとホテルや旅館等が足りなくなる現象が発生していました。その様な時代背景も後押しする形で福岡市等の行政も企業の研修施設や寮、民間マンションでの民泊事業の活用を推奨していました。また民泊事業を資産活用事業として行おうとする方も現れてきました。例えばマンションのオーナー様で一人の賃借人さんに月に10万円の家賃で貸すより1泊1万円の民泊宿泊費で10回転以上出来れば収益性がより高くなる計算になります。実際にマンションでの民泊事業が始まると様々な問題が起きてしまいました。
マンションにお住まいの皆さんと民泊利用者の間でトラブル発生。
実際に民泊事業が始まると様々なトラブルが起きてしまいました。民泊利用者さんは海外からの観光客も多く、文化の違いもあってお部屋で深夜までパーティー等を行って騒いだり、共用スペースでも騒いだり、ゴミを片付けない等のトラブルが発生してしまいました。また日替わりで住民ではない人がマンション内に出入りする等セキュリティ面での不安を訴える住民の声も出ていました。このようなトラブルの責任の第一義はマンションのお部屋のオーナー様にあるのですが、民泊事業を行っているオーナー様がそもそも当該マンションに住まれていないケースが大半で、管理会社を通じて注意喚起を行っても、なかなかトラブルが改善しないことが多かったようです。
管理規約は時代の変遷に応じた改訂が必要です。
マンションの憲法と呼んでも過言ではないマンション管理規約ですが、分譲が開始される時点では見本的な標準管理規約を販売会社が定めているケースが多く、そのマンションの実情に応じた改訂が必要となります。そもそも以前の標準管理規約には時代の推移に応じて発生した多人数のシェアハウスや民泊事業事業について定めたものがなくシェアハウスについては建築基準法、民泊事業については管理規約の用法や賃借人の規定の応用等により対処されてきたのですが、充分に対応出来ない点も多々あり、民泊事業を許可するか、禁止するかの改訂が必要となってきますし、使用細則を定める必要が生じることもあります。改定の大きなキーワードとなるのが議決権となりますし、思いもよらなかったコロナ禍により新たな問題も起きています。これらについては次回以降にお話したいと思います。