
管理規約って何ですか?
電動アシスト付き自転車の3輪車タイプを購入してマンションの駐輪場に置いていたら、管理組合の役員さんから管理規約の使用細則に決まっているから、届けを出すように注意されました。これって必要ありますか?という質問をブログの読者様から頂きました。管理規約や使用細則についてなるべく分かり易く説明したいと思います。マンションには様々な人達が同じマンション内で生活を送られています。世帯によって生活スタイルや考え方が違います。マンションの利用方法について明確なルールがないとトラブルが発生しやすくなります。事前に決まりを定めて住民の皆さんが守ればトラブルを防ぐことも出来ますし、トラブルが発生しても規約に従って適切な対応が取れます。管理規約はマンション法と呼ばれる区分所有法に基づき定められ、国土交通省よりモデルタイプとして標準管理規約が定められていて、マンションの形状により単棟型・団地型・複合型の3種類があります。区分所有法の範囲内であれば各マンションで個別の内容を管理規約として定めることが出来ます。
管理規約と使用細則の違いは何ですか?
簡単にお話しすると使用細則は、管理規約を基に作られたより具体的で詳しい決まり事です。マンションに住むには使用細則の内容も理解して建物や敷地、設備を利用する必要があります。先ほどのご質問の電動アシスト付き自転車の駐輪場使用の事ですが、管理規約では駐輪場を使用する住民の権利が示されます。使用細則で駐輪場を使用するための手続きや使い方のルール、使用料金等が定められます。駐輪場にも収容できる台数に限りがありますし、駐輪場を使用する方と使用しない方の整合性や施設管理保持の為にも使用料金を定められているマンション管理組合もあります。また、よく話題になっているペット動物の飼育を認める場合は管理規約に明示されて、使用細則で飼育を認めるペット動物の種類や大きさや頭数、必要な書類の提出や無断で飼った時の罰則などが定められることになります。
管理規約や使用細則は何処で見れますか?法的な効力は?
管理規約や使用細則などはマンションを購入された方や賃貸で住まわれている住民の方は利害関係人として写しを入手する事が出来ます。新築のマンションを購入される時は分譲会社から中古マンションを買われた方は前のオーナー様から受け取れますし、賃貸の方は管理組合の役員さんに言えば閲覧や写しを受け取ることが出来ます。普段はあまり意識することは少ないかもしれませんが、よく理解して遵守することが大切です。よく管理規約はマンション内の決まり事で、法律ではないので守らなくても法的な効力は無いのでは?という質問もお受けしますが、管理規約は区分所有法に則って作成されていて裁判になったケースでも管理規約の内容が根拠とされる判例が出ていて実質的には法的効力があると言えると思います。管理費や修繕積立金を滞納した場合に管理規約で遅延損害金を請求出来ると定めているマンションが大半です。管理規約の定めをもとに最終的には強制競売も認められた裁判例もあります。管理規約や使用細則を守って快適なマンションライフを送って頂きたいと思います。今回のようなご質問などありましたら、お問い合わせフォームやお電話にて、お気軽にご相談下さい。