リノベーションマンションの購入
新築のマンションだけでなく、価格や立地条件から中古マンションの購入を検討される方も多いと思います。予め販売会社がリノベーション工事して販売する場合とオーナー様が中古マンションを買われてからリノベーション工事される場合があります。リノベーションとリフォームの違いですが、ざっくり言ってしまうとリフォームより大規模な工事のものがリノベーションです。明確な線引きは無いようです。リフォームもリノベーション工事もドアの外観部分やバルコニーなど共用部分は原則出来ませんので、工事の前に管理組合に確認を取ることが大切です。それではリノベーションマンションのメリット・デメリットについてお話ししたいと思います。
リノベーションマンションのデメリット
1.耐久性の問題:リノベーションマンションは築20年以上経っている物件が多く、特に1981年以前の耐震基準改正前に建てられた物件には注意が必要です。外壁や共用部分についてはそのままのケースが多いので耐久性に劣ります。管理状況や耐震工事の有無これからの修繕計画を知っておくことが大切です。2.断熱性能が劣る場合がある:販売会社がリノベーションしたマンションは充分な断熱材が施してない場合があります。断熱機能が劣ると冷暖房効率が悪くなり電気代も高くつきます。3.電気設備や間取りや古いままの場合がある:電気の契約容量が小さくオール電化など家電の多い現在のライフスタイルに合ってない場合もありますので注意が必要です。電気容量はマンション全体の都合上変更できない場合がありますので事前に確認が必要です。中古マンションの間取りは壁が多く部屋数も多い特徴があります。最近は部屋数を少なくして広く使用する傾向にあります。中古マンションを買ってからリノベーションする場合は躯体構造上、お部屋を広くする工事が出来ないこともありますので注意が必要です。4.マンション全体の外観は古いまま:リノベーションされたお部屋は新築のように綺麗でもマンション全体の外観は古いままのケースが多いようです。外観だけでなく共用部分のエントランスや玄関前の廊下もそのままの場合もありますので外観も気になる方は事前にチェックして下さい。
リノベーションマンションのメリット
1.購入価格が安い:当然のことですが、築年数が経っていて耐久性や設備の充実が新築マンションよりは劣るので購入価格は安くなります。2.立地条件が良い:マンションが建っている土地は駅近や商業施設の近くなど利便性の良い所から埋まって行きます。立地条件が良いということは生活の質の向上に繋がります。住みたい場所が決まっている場合などはリノベーションマンションも選択肢の一つに入ってくると思います。3.リノベーション済のマンション購入の場合はタイムロスや手間がかからない:現状の中古マンションを購入してからリノベーションのプランを立てて工事を行う場合は、実際に住むまでに期間がかかりタイムロスが発生します。施行業者を選んだり管理組合への事前報告や許可、工事中の周りの住民の皆さんへの配慮なども当然のことですが必要になります。内装への強いこだわりがない、タイムロスや諸々の手間の時間が取れない方にはリノベーション済みのマンション購入は一考だと思います。
リノベーションマンション選びのポイント
オーナー様が住みやすく満足度の高いリノベーションマンションを選ぶには、まずオーナー様自身のニーズをしっかりと把握して条件に合った物件を捜すことが大切です。リノベーションマンションには大きく分けると・お部屋の内装・一部の水回りや設備・内装+機能面・マンション全体のリノベーションになります。オーナー様自身が自分自身のニーズを把握して、築年数よりも管理の状況や修繕計画を確認する。見えない配管部分もしっかり施行されているか確認する。後日の追加の加修工事が可能かを確認する等チェックポイントを確認しながらリノベーションマンションを納得のいくまで観て触れて決められることをお勧めします。
「マンション管理士 辻賢一事務所」宅地建物取引士(佐賀)1300