これからの日々
最愛の妻を亡くして今年の7月で3年になります。料理や洗濯など家事全般の衣食住については一通りこなせるようになり困らないようになりました。嘱託再雇用を含めて長年にわたり勤めていた会社も2023年12月末日で退職して2024年2月からは自宅アパートの一室で行政書士事務所を開業しました。3月現在で、マンション管理士としてのコンサル契約が1件頂けている他に定期のご依頼先はなく、生活の糧になるものは主に年金収入になります。専業で生計を立てられて活躍されている士業の先生方からは、甘いとおしかりを受けるかもしれませんが、元々利益を第一に考えての開業ではありませんので、(収入面だけなら数社からお声をかけて頂けた各種の国家資格を活かしたアルバイトの方が安定して稼げます。)ご相談を頂いたご依頼者様お一人お一人に寄り添って少しでもお役に立てる活動が出来たらと思っています。シンプルに質素に暮らして行けば老人男独り何とか生きては行けそうです。
子供達との関係
数少ない友人から、独り暮らしの自分に対して病気や怪我、引いては不慮の孤独死を案じてくれて、遠方に暮らしている息子家族や隣県に住む娘との同居を考えてみたらと助言を頂いたりします。子供達との関係は仲良くして貰っていて本当に感謝していますが、子供達に接する考え方も亡き妻と同じ認識で家を出て独立した以後は、基本的には同じ社会人の人間同士としての関係を築いて行きたいと思ってきましたし、現在もそう願っています。妻は子供達が高校を卒業するまでに大学に進学するにしても、就職するにしても子供達自身で決めること、どちらを選ぶにしても明確な目標を持つこと、進学の場合は親として経済的に毎月応援できる金額も明示していました。厳しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、社会に出て独立して生きていけるように、また職業を通して社会に少しでもお役に立てるように育てる事が親の役目だと妻は日頃から言って実践していましたし、自分も同じ思いでした。家族の絆は不変で大切なものでも、子供は親の所有物ではありません。将来的に介護が必要になれば施設に入居する事も考えていますが、今は子供達とは現在の程よい距離感を保ちたいと思っています。
新しい出会い
妻が亡くなって3年になるのだからと再婚を前提の婚活を勧めて下さる方もいらっしゃいます。ご厚意で申し出て下さるのは有り難いのですが、正直言って少し嫌な思いがします。まず若くも美しくもお金持ちでもない初老男の自分にニーズもないだろうにと思います。妻とのたくさんの想い出は決して忘れられないし、妻の遺骨とこれからも一緒に暮らして行きたいと思っています。そういう気持ちのままでは、相手の方に失礼になりますし、何よりも子供達の母親は妻だけなのです。同じような境遇の男性の中には毎日独りでは寂しくて仕方ないからとか、家事が上手に出来ないからという理由等で新しいパートナーとの出会いを望まれる方もいらっしゃいます。寂しい気持ちは理解できますし、再婚を望まれる方を否定する気はありません。周りの方はご本人からの婚活の申し出がなければ、そっとしておいて頂けたら幸いではないかなと思います。自分の場合は妻との想い出と一緒にこれからも日々を過ごして行きたいと思っています。妻が弱い自分を励ましてくれた言葉の中に「イミテーションでも最後まで輝き通せたら本物のゴールドと同じ」という言葉があります。また妻と逢えるその日まで、胸に刻んで与えられた残りの人生を生きたいと思っています。