著作権法の法改正が4月から施行予定です。(著作権法 第67条の3)

〇過去の著作権の有る作品を活かす「未管理著作物裁定制度」

2026年4月から施行されるこの新制度は、クリエイティブ業界にとって大きな転換点になりそうです。
背景と目的としては、これまでは古いゲームや写真、ネット上の作品など「作者と連絡が取れない(孤児著作物と呼ばれています)」ものを使いたい場合、厳しい調査手続きが必要で、利用を断念するケースが多くありました。新制度では、この手続きを「登録確認機関」という窓口に集約し、大幅に簡素化されます。システムとして利用者は、文化庁が定める一定の「意思確認の措置」を行った上で申請し、1万3800円の手数料と補償金を支払うことで、最大3年間の利用が可能になります。最大の利点としては権利者が後から現れた場合でも「裁定の取り消し」が可能で、権利者もそれまでの補償金を受け取れるため、利用者・権利者双方の利益が守られます。

〇生成AIとの著作権作品との境界線で厳格化する「不当な侵害」の解釈

AI学習については、日本の著作権法第30条の4(機械学習パラダイスとも呼ばれる規定)の「ただし書」の解釈が2026年現在、より具体的に議論されています。「不当に害する」の具体例としては単なる「学習」は自由ですが、特定のクリエイターの絵柄や文体をそっくり模倣させるために、その作家の作品だけを集中して学習させる行為などは、「著作権者の利益を不当に害する」として権利侵害とみなされる傾向が高まっています。そのような環境下の中でプラットフォームの義務化が計られるようになりました。YouTubeやMetaなどの主要プラットフォームでは、AI生成物へのラベル付け(明示)が事実上義務化され、透明性の確保が当たり前に求められるようになりました。企業側の防衛策として 商用利用では、万が一の著作権訴訟の際に運営会社が費用を負担する「補償付きAIモデル」を選択することが、プロの現場での常識となっています。このように、2026年は「曖昧だった権利を整理し、デジタルとアナログの共生を法的に明確化する新たなステージに向かっていると言えると思います。自分の作品の著作権を守りたい。自分のYouTubeチャンネルやブログなどで他の人の作品を使ってみたい。他の人の著作権を侵害してしまっているのではないか?等のご質問があれば当事務所までお気軽にご相談下さい。

行政書士 辻賢一事務所」  特定行政書士 日本行政書士会連合会・著作権相談員(名簿掲載2026年3月予定)